フランスの親友 3

はるばる来たパリ北駅。

 

雑踏の中にDちゃんの姿は見えず。

 

ここから先はどうする術もなかった。

予定通りここで落ち合えば、後はDちゃんに

頼るだけだったので

この先の情報は何もなかった。

 

フランス語は全くできなかった。

 

独り、だった。

 

しばらくの間、ベンチに腰掛け待ってみた。

 

 

少し駅の外に出てみる。

 

でもすれ違いになることを恐れて、

またすぐに戻る。

 

振り返った瞬間にDちゃんがハッとした表情で

私を見つけているような気がして、、、。

 

出ては 戻り 出ては 戻り

 

そんなことを

どのくらいの時間

そして何度

繰り返しただろう、、、。

 

 

Dちゃんがちょっと驚いたような笑顔で

私を見つめて、、、  る!!!

 

「キキ!!」

 

よかった!!!!

 

 

私達はひしっと抱き合い、再会を喜んだ。

 

心底喜んだ。