フランスの親友
イギリス留学中に出会ったフランス人のDちゃん。
10歳ほど歳上と思われ、バリバリのキャリアウーマンだった。
クリエイティブな職業についていて、
会社では入口のドアに名前の記された
自分の部屋を与えられていた位だから
役職級だったに違いない。
なのにそんなキャリアを全く鼻にかけず
とてもフレンドリーで可愛い人だった。
授業の休憩時間になると、
隣に座ってさりげなく私のお茶代を
出してくれるのだった。
地下鉄の階段でコップを差し出して小銭を乞うホームレスがいれば、ためらいなくコインを入れてあげる、そんな女性だった。
私がまだイギリス滞在中、国へ帰ったDちゃんがフランスの自宅に招いてくれたことがある。
イースターホリデーを利用して
私はフランスの彼女を訪ねたのだ。
住んでいた町からフェリーが出ていてフランスへ渡れるのだった。
その後は、そこからKGVというフランスの新幹線のような列車に乗る。
列車が到着する"北駅"でDちゃんと落ち合う約束になっていた。
フランス語は全くできない私にはいささか冒険だった。
予期せぬハプニングが起こった、、、。
(続く)